スズメバチの巣
スズメバチの巣
6月3度目の紫陽花の日のこと、玄関先の茂りすぎた木を剪定するために、植木さんをお願いして、サザンカ、ヒイラギモドキをきれいに散髪。すごいボウボウ頭だったのが、小ざっぱりした。
木々の枝が密になって涼しいワイと、喜んでいたけれど、茂りすぎた枝の中には、なんと!ソフトボール大のスズメバチの巣が隠れていた。威勢のいい植木屋の若ダンナの話によると、今の時期はたくさん餌があるので、スズメバチたちは大人しいけれど、秋口になって餌が減ってくるとイライラして、寄らば切るぞの勢いで攻撃してくるそう「ぼくたち、よく刺されるんですよ」と。撃退スプレー蜂ジェットを吹きかけて、中から20匹くらいのハチが飛び去って行ったそう。追い出されても「戻りバチ」といって、戻って来るのがいるけれど、巣がなければ諦めて来なくなるんだとか。
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ソフトボール大のスズメバチの巣は、うっすらとマーブル模様を描いて立派だった。縁起物と言われるのも判るこの堅牢さ、危険と裏腹の縁起物とは?「鬼は内!福は外!」と、逆に唱えた孤独なお爺さんの家へ、豆まきで追い出された鬼たちがドヤドヤとやってきて、囲炉裏に当たらしてくれたお礼にと、お宝とご馳走を持ってきて、お爺さんと鬼たちの宴となり、来年もまた来るよで(家族に先立たれて)孤独だったお爺さんの心に灯がともった。こんな昔話もあったから、スズメバチも鬼たち同様、通例を離れて捉えてみると、スピリットたちの声が聞こえて来そう。
戻りバチ一匹、来た。
もう来ないよ。
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