髪を手繰る女
髪を手繰る女
私が人生を途中下車したのは、前世の記憶です。夢でそれを知りました。水晶と波長を合わせるのに凝っていた頃、一緒にワークして夢やヴィジョンを得て、水晶が見えない世界を開く鍵だという意味が解りました。過去生のところでも書きましたが、母は私の妹だった人で、私は彼女を見捨てることになると判っていて、この世からおさらばしてしまったので、罪悪感を抱きました。そうして償いのために、彼女の娘として転生しました。
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償い、罪滅ぼし、こういう物事の考え方は、深く人の心に浸透していますが、どうも捉え方が違うかも知れないと、思うようになりました。波動修正を続けてきたことで、想念について以前より具体的に考えられるようになったからだと思います。
まず、想念は目に見えないから判りづらいなんて、思い込みがなくなりました。自分のエネルギー体の中に、溜まっていた想念が出て行く体験を重ねるうちに、そのリアルさに慣れてきたのだと思います。それは体の痛みだったり、とつぜん不安になったり、いやなことを思い出したりと、バリエーションはさまざまですが「あ!これは負の想念が出て行くところ」と、気が付いて「これ、手放すんだよ」と、自分に言い聞かせるのです。
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家人たちの死も、想念についての理解を助けました。肉体を脱ぎ捨てた魂は、次のステップで修業をしている事が、私のリアルになったからです。現世より希薄で霊妙なあの世が、この世を支えていているから、喜びも降り注いでくることを知りましたが、この身に溜め込んだ負の想念が多いので、抜けて行くときの忍耐もひとしおです。負の想念は記憶でもありますから、先祖たちの想念も、子孫である私の心の中に格納されていました。
先祖の想念について最近、気付きがありましたが、なかなか上手く書けなくて、何度もやり直して時間が過ぎました。それは私の守護霊である大伯父の、最初の奥さんだった大伯母の死についてです。大伯母とはこの世で一緒だったことはありませんが、彼女のことが理解したい、そう思っていました。なぜなら、大伯母は縊死したからです。普通なら、大伯母がなぜそう決心したのかと、話を進めるところですが、それは大伯母の問題なので、私の進むべきは別の道でした。南先生はいつも、想念の内容に深入りすることはないと、おっしゃっています。内容に深入りしないでどう理解するのか? ここが想念の問題を考える上で重要なポイントだったのです。
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大伯母が帰天する少し前のこと、夫妻は夢ともうつつともつかぬ、あるヴィジョンを見ていました。夫妻が旅先で枕を並べて眠りについていたときでした。二人の髪の毛が長く長く後ろへ伸びて、上からその髪を手繰り寄せていている女がいて、いつまでもいつまでも、髪を自分の方へ手繰り寄せていた・・・もうここで、夫妻の運命は決まっていたのです。けれども人はヴィジョンを見ても、それが何を意味しているのか、解らないものです。解るようになるとしたら、何度かこの手の経験をしなければならないでしょう。
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負のエネルギーに囚われている。これが南先生おっしゃるところの異常波動バランスです。異常波動が続くと、自死でなくとも、突然死をしたりすることがあるそうです。私は大伯母の死について、その後の大伯父について、山ほど考えて理由をこじつけて解釈してみようとしました。けれども、そんな努力は全ていらないんだと解ったのです。そこに留まらないこと、手放して先へ進むこと、手放せば許されている。これが宇宙の摂理だと気付きました。人はあまりにも長らく、負の想念に囚われてきました。悲しみ、嘆き、憎しみ、怒り、エトセトラ。だからここで、止めていいんだ。春水先生もおっしゃっていましたっけ・・・自死したご先祖は、この世でたくさん負のエネルギーを放出したわけですから、あの世に行った今、良い気をたくさん持っていらっしゃるんですよと。
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