ショックから立ち直る
ショックから立ち直る
想いは重いと言いますが、今年の始めに、ウェブ版ナショナルジオグラフィック日本の記事を読んで、ショックを受けて、しばらく立ち直れなかったことがありました。手術室の青いゴムシートの上に、お面がのっている写真を見つけて、なんだろうと思って記事を読んでみたら、顔面移植を受けるために、脳死ドナーから切り取られた顔だったのです。
顔がドナーから切り取られる現場を取材した女性の医療記者も、アイデンティティにおける自分の中の価値観が、すべて覆されたと書いていたので、医療の発達と、それを認識する人の心のギャップは、いつの時代もあるのだろうと、思われました。
17歳のときにボーフレンドの不実に逆上して、猟銃で顎を打ち抜いて自殺を図った女性が、顔と視力を失って、10年後に顔面移植の手術を受けたルポルタージュで、その女性は縫合した顔の筋肉を動かすために、リハビリを続けなければならない、沢山の人に助けてもらったので、自分もカウンセリングの仕事について、10代の人たちが自殺をしないための相談役になりたいという人生更生の希望で記事は終わっていました。米国で起きた10年前の話しで当時、世界で顔面移植を受けた人は、その女性で40人目とのことでした。
ボーイフレンドの不実に逆上したなんて、ひどく自分勝手な理由で自殺を図って死にきれなかったのに、彼女の人生を更生するために、両親はじめ、多くの人が努力と協力を重ねている事実、これが私をひどく動揺させたのでした。自分も死病から生還したのに、自分以外の人の努力について、肯定的に考えたことがなかったからです。
人が死にたくなる原因は絶望です。2歳だった私は生まれた環境に絶望し、言わば無意識に緩慢な自殺を図ったようなものでした。幼児の病は環境に問題があるのは事実だと、今では理解していますが、両親や家族、そして医療というものについて、まだ自分の中で和解できず、恨みを抱いている部分があって、自分勝手という意味ならば、私は顔面移植の女性と一緒ではないか? これ大衝撃でした。
他人の出来事を自分の中に取り込み過ぎないこと!と思い直して、このショックから立ち直りました。いろんな情報が飛び交う中で生活していますが、それらに振り回されるのはアウト。自分の中に未解決な恨みがあると再認識しましたが、和解する決心もあります。
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ホームページを始めたいと試行錯誤した期間は3年ほど。ちなみに不思議倶楽部のシコウサクゴは1年ほど。不思議な時間を始めて足掛け5年。フォトショ画を描き始めてかれこれ6年。PCは最初からSurfaceと専用ペン。Surfaceのモニターは時々色が変になって、過去に描いた絵のアラが見えた。自分のサイトだから、描き直しも削除もできる。便利だけど、モニター環境によって変化する流動性もあり。タブローは発表したら、そこで完成と先生は言っていたけれど、いまや時代はダイバーシティ。
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バルザック原作「ランジェ公爵夫人」の映画でみたんだけど、当時の便箋て分厚いんですね。昔は紙が貴重品だったの、よく判りました。(ランジェ公爵夫人:1834年発表の小説)
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