解放される空気感
解放される空気感
想念は確かに重さを持っている。我知らず、その重さが身体の中で、凝り固まっていくものらしい。胃の腑がキューっと引きつるようになった時、やりたくないことをやっていたのは事実だった。でも、そんなことくらいで、こんな風になるもんかなぁと、わが身を疑った。ともあれ、このままじゃ嫌だから、良くなる時の、ふーっと彼方へ抜けて行く感じを得ようとして、私は意識を集中した。宇宙からは、いつも正常な波動が降り注いでいることを思い浮かべながら。
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間もなくあの抜けて行く感じが来た。この解放される空気感。ああ、これだと文字通り、腑に落ちた。そして断食に入ろうと心が決まった。
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過去からのもの、現在のもの、もろもろの想念がやはり胃の腑のあたりに固まっていたのが判った。もういい、済んだことだから流していく。思えば胃の腑というのは、この世と折り合いを付けるところではなかったか? 食べ物を消化するとは、外部との折り合いをつけることではなかったか? それに疲れたんだから、胃を空っぽにしよう。休めればいいんだ。心が疲れたら、無心になってみるのと同じ。空っぽになるとこの世が消えて、宇宙の、神の、波動が来る。安らぎと平和が。
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あくせくと、胃袋に詰め込もうとしていたのは、この世の快楽。憂さ晴らし?ストレス解消? ホントに欲しいのは、愛。肥満で命を落としたオペラ歌手の女性が、ドメスティックバイオレンスの中で育ち、いつも母親と一緒に逃げ回り、おびえながら暮らしていたと聞いて、彼女は与えられなかった愛の代わりに、食べ物を詰め込んでいたのだと思った。きっと自分にも、こういう側面があるから、この話に辿りついたに違いなかった。
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きょうで断食7日目、昨日の夕方辺りから、断食ハイになっている。スカッとしてくるんだよね。食事を3度取るように決めたのは、人を食べ物で飼いならし、この世の利潤のために、働かせるためだったという。
日中の暑さが去って、夜の冷気が来た。見上げれば藍色の夜空がある。*藍は愛の夢を見ているから、宇宙の、全てのしがらみから解放する、あの息吹から、わざと遠ざかることもないんだ。
*夜空の藍色は愛の波動の顕れだという
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