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真我は何でも知っている

真我

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ちょっと驚いている。人生の移り変わりである。それは予知夢からやってきたのだった。

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常々、夢見は予知をしていることが多いんだけれど、去年と今年は天中殺のさなかで、先見の明とやらは全く五里霧中、お手上げ状態が続いていた。自分は割と先々読んで行動する方なので、途方に暮れそうだった。それでも薄暮に残光を見る想いで、転職を果たしたので、これでいいんだと自分に言い聞かせていたけれど、私が信頼を寄せる人たちからは、ちょっと違うんじゃないの?という目で見られていた。そうです、ホント言えばね・・・。

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わが天中殺、いつも違う視点に立つことを強いられてきた。普通、天中殺と言えば、新しいことにトライしたりせず、おとなしく今まで通りに暮らしながら、自己を振り返ること。なんていうのが、正しい過ごし方と、言われているのに、なぜか自分は全く違うチャレンジをしてごらんと、なるのだった。

そして経験から言えば、その新しいチャレンジの期間はだいたい半年くらい。よく頑張りましたねとばかりに、次の変化に投げ込まれる。それで天中殺が終わるころには、何だか落ち着くのが常だった。そして今回も、次の変化が訪れるところへ来たのだった。

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真我は何でも知っている

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まず、宇宙船が光を放ちながら、上空にやってくる夢を見た。それが晩夏の頃。これはなんか来るな、きっと新しい情報が入るんだろうと予感した。そして同時に、何の脈絡もなしに、今の勤め先が無くなるという気がして、ちょっとゾッとしたのだ。そんな馬鹿なと思ったけれど、無くなることが最近、判ったので目を丸くした。急展開な初秋の幕開けだった。

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 今宵、クレッセント・ムーンを眺めながら、この2年の間、不安に苛まれてきたなぁと、わが身を振り返る。自分はどうなっていくんだろうと・・・。年の始めにダンテを読むハメになって、地獄めぐりをやったんだけど、地獄に落ちた占い師たちが、未来ばかりを見ようとした罪で、首を後ろに捻じ曲げられたまま、償いの日々を過ごしていると書いてあった。そっか、先ばかり読もうとして、今ここに着地していないのは駄目なんだ。不安に苛まれている時って、焦って先ばかり読もうとするんだけど、ちっとも先なんか見えなくて、一層不安になるだけだった。この繰り返しに疲れ果てて、もうどうでもいいや、ここを耐えればいいんだと、自分に言い聞かせていたっけ・・・。

こういう右往左往の末に、ついに解ったこと。

真我はなんでも知っている。

もちろん、自分で自分のこと、まだまだ解らないことばかりなんだけど、とりあえず、本当の自分は自分のこと、解っているんだと思ってみる。そうすれば、ひとまず安心じゃん? 宇宙船の夢のあと、ヘリコプターが迎えにくる夢を見て、これで状況、変わるなぁと思っていたら、ホントに変わることになったもんね。

この先どうなるかなんて、不安がらないことにしよう。私の中には信じているものがある。何をどういう風に信じているかって? うん、きっと話せる時が来るよ。

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地獄めぐりの二人

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