しじま
しじま
毎年7月の末になると、神社の森で蝉が鳴き始める。始まりはひとつふたつという感じで単体の声なのが、やがて森中が鳴り出す大合唱となる。足を止めて、しばし蝉時雨の中に佇む。ものすごいエネルギーを感じる。ああ、これが蝉たちの「歓喜の歌」なのだと思う。長い年月を土の中で過ごす蝉たちは、ひと夏の命を思い切り謳歌する。儚い命のように思っていたのは大間違い。歓喜の歌で完全燃焼して終わる姿は、何と潔いことか!

そうしてお盆を過ぎる頃、日が落ちると、今度は虫の声が聞こえ始める。鈴虫とはよく言ったもので、小さなリンリンという音がいくつも重なって、シャンシャン、シャンシャンと、夜のしじまでリズムを取る。私は夕暮れに鳴く虫の声を聞くのが好きだ。数年前、膝を怪我した時、虫たちの静かな声に慰められて以来、毎年、静かに耳を傾ける時間を持つようになった。鈴虫たちの声は夜想曲だ。昼間の火照りを静めるような歌が、秋の序章なのだから、季節のめぐりは本当に上手くできている。

鈴虫たちは草むらの中で、土のことほぎの歌を歌うと「おつち」で書いたんだけれど、蝉たちも土の中でエネルギーを蓄えることを思えば、土の威力のすごさが良く判る。土は神様のこの世における体の影であるという古代神道の教えもうなずける。神のこの世における体。すごい言葉だと思う。今も外では秋の虫たちが鳴いている。かそけき声は、しじまを際立たせる。そして夜明けが来ると、夜想曲はぴたりと終わる。
夏はたくさん汗をかく。私は家にいる時、エアコンを使わない生活をもう10年以上続けている。以前は30度になりましたねと、言っていたのが、最近は40度になりましたねと、なってきたので、さすがに扇風機や冷風扇を使うようになった。そして麻のファブリックや衣類を愛用している。汗を吸った麻を洗濯してパリッと乾かす。洗濯後のさっぱりした感触が気持ちいい。水で洗うってありがたいことだなぁと思う。昔は洗濯が重労働だったというから、当時の人が見たら、全自動で洗濯なんてびっくり仰天だ。

「鈴虫の声は夜想曲」とはモニカさんならではの言葉!カッコいい。
今、南町あたりではツヅレサセコオロギがいっぱい鳴いてます。
洗濯物が乾くのを待っているお二人が実は人間でいつもは革をかぶっていたのですね。
面白かったです。
どうもどうも☆彡
蝉時雨がフロイデ・シェーネルだとすると、ノクターンかなと?
ツヅレサセって言うんですね?あのコオロギ。大きな声の持ち主ですよね。
カネタタキもいるなぁ、昼間でも叩いてますね。彼らは。
* * * * *
毛皮かぶってると暑そうだから、お洗濯と行きました。笑って頂けるとウレシイです。
人間と大型ネコ科の変身、行ったり着たりって、モチーフがたくさんありますよね。
ロデム変身♫なんて、昔ありましたよね? たは~昭和だなぁ