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アジサイの日によせて

紫陽花断想

アジサイの日によせて

アジサイの日 アジサイの日によせて

明け方5時半、庭は昨夜の雨の名残りで湿っていた。草木は水を含んで、みんなどことなく水色をしている。足下の草むらに、キノメやシソの葉が小さく顔を出しているのを見つける。ふむふむ、これからシソ・ジュースが作れるな。冷菜に添える薬味もある。楽しみだなぁ。そして今日はアジサイの日、もうひと月ほど咲き続けている庭のアジサイたちに鋏を入れた。

今年は5月ごろから咲き始めていたので、アジサイの日まで持つかなと思ったけれど、今どきの流行りは、花をわざと切らないままにして、秋色アジサイを楽しんだりする・・・心配もなんのその。花は元気に今日まで咲き続けたのであった。

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青いアジサイは、とても濃い色になった。日を追って赤みを増して、ネイビーヴァイオレットなんて言い方があるかしら? そう夜の女王のドレスは、こんな色かもしれない。

白いアジサイたちは淡い水色に染まって、それから少しモーブを帯びて、物静かな乙女たちのよう。子供の頃、祖母の家にあった大きなアジサイの木は、たくさんの白い花をつけていたので、私は白いアジサイたちに親しみを感じるのだった。

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木の芽 切ったアジサイをカゴに入れて、家に入ったとたん、強い勢いで雨が降り始める。雨の前に仕事を終えてツイていた。さて、お守りアジサイを荼毘にふさなければ。

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去年のアジサイの日から一年間、家の真南に吊り下げたお守りアジサイを降ろす。お皿の上にのせて、お線香で火をつける。すっかり干からびているアジサイはあっという間に燃え尽きる。ありがとう。お疲れでした。いつもなら天窓を開けて、煙を外へ出すところだけど、今は激しく雨が降っていて、それができない。それで煙は天井をつたって、家のかしこに燔祭の残り香を残す。匂いもお清めかも? そう思っているうちに雨があがって、朝が来ていた。

それから今度は、さっき切った青いアジサイを真南に吊るす。今日から一年どうぞよろしく。去年のアジサイの日は暑かったけど、今年はそんなに暑くない。雨降りで湿っているから、吊り下げたアジサイは、ゆっくり乾燥して行くだろう。

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天窓の外、夜空はすでに藍色だ。テーブルの上に飾ったアジサイは、夜の女王のドレス色。「ねぇねぇ、藍色って愛の色だって知ってた?」「えっ…?」アジサイに話しかけられた。

つづく→

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紫陽花断想

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