死と乙女・その1
死と乙女・その1
象徴派ファンの私ですが、今回はロマン派で行ってみたいと思います。「死と乙女」であります。絵画でも音楽でも、瑞々しい若い女性と骸骨の風貌をした死のコントラストが、興味深く描かれています。

死に出会っておののく乙女に、罰を与えに来たのではありません。乱暴もしません。私はあなたの友人です。さぁ、手を差し伸べて、私の腕の中でゆっくり眠りなさいと、死が語りかける素敵なシューベルトの歌があります。こんな風に言われたら、喜んでついて行っちゃうと思うのですが、こういう人は振られっぱなし。人生の卒業証書は、思うほどたやすくもらえるものじゃないと判ったのは、絶望して病気になったり、幽体離脱したり、鬱になったり、さらにビランに遭ってと、盛り沢山を経てからでした。全く物分かりの悪いことでした。
死が休息=眠りであるというのは、興味深いことです。春水先生が眠りは一日一回、涅槃に入ることを許される時間だと、おっしゃっていた意味がはっきりします。眠りは意識の整理整頓、潜在意識のお掃除など、さまざまに言われますが、涅槃つまりあの世へ行って学ぶ時間です。夢としてその紀行をを覚えていることもありますし、この世のニュアンスでは捉えきれない事柄についても、教えてもらっているそうなので、眠りがただの生理現象ではないことに、もっと留意するべきなんですね。
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