Blog Bilain Guilain

プラスチック指、その後

花咲くプラスチック指

プラスチック指、その後

プラスチック指は、皮膚炎3年目あたろから、だんまりを決め込んでいた。一見肌色は普通になったけれど、触ると異常に硬い皮膚のままだった。指先の感覚がないも同然なので、裁縫針とか、髪の毛一本とかを、つまみあげようとすると、ひどく苦労するようになった。自分は器用だというプライドは、見事に打ち砕かれた。ビランは私のプライドなんて、捨ててしまえばどうということもないと言っていたのだ。その後も、毎日化粧ばさみで硬くなった表皮をチョキチョキとカットし続けた。7年目になって、やっと素手で顔が洗えるようになった。それまでは全部ラテックスの手袋をしながらの生活だった。お皿を洗う手袋、顔を洗う手袋、掃除をする手袋と、そこら中に手袋を置いて生活していた。それが普通になっていたから、慣れってスゴイ。

10年目の今年は、もうあまりはさみでチョキチョキをやらない。硬くなった皮膚が自然にケバ立って、剝がれるようになったのだ。感覚も戻りつつあるので、細かいものが以前よりはスムースにつまめる。こんな些細なことを気に掛ける日が来ようとは・・・?!と、思ったけれど、地球もプラスチックに悩まされているというから、樹脂という便利な発見と、こんな些細なことを気にかけないでいると、悩ましい事態がくると、今、気が付いて良かった。深海魚の胃袋の中にまで、レジ袋が入り込んでいるというし、海に漂うマイクロプラスチックを飲み込んでいる魚を食べれば、当然、人間様も我知らず、プラスチックを体内に取り込んでしまう。プラスチックが人の体内でどんなに異物扱いを受けるかは、今や百も承知。それでも、プラスチックを排出できる生活を営んでいる自分は、胃袋にレジ袋を入れたまま生きているダイオウイカよりは、苦しくないんだろなぁ。

人は小宇宙。人間に起きていることは、宇宙に、地球に起きている。これを解っておくところに、人の霊止(ひと・霊が止まっているから、ヒトと言うそうな)たるゆえんがある。だとしたら、このプラスチックに侵蝕された皮膚が柔らかに戻る時、小さな花が咲くように、地球と調和して行くことを念頭に置いておかなきゃ、ちょっとヤバいかも?

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コメント

  1. アバター
    • 松本 涼
    • 2020年 1月 01日

    根気のいる観察に頭が下がりました。快方に向かわれていることに救いを感じます。

  2. 玉野 モニカ

    コメントありがとうございます。皮膚は、体の一番外側にあって、じつは一番内側の心を反映している。そうして、その内と外のバランス、取り込んだり出したりで闘っている。それがビランらしいと判ってきました。戦いではなく、和解とか、一致へたどり着くには、まだまだ、野を越え山越えなのかなぁ。

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