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母方の先祖に医者がいた。漢方と蘭学を学んだ人で、曾祖母の曾祖父だ。不思議な体験をいくつもしていた。

彼が夜道を歩いていると、空から何か、ぶらさがっていた。近づいて見ると金色の糸だ。これは何だろう?見る間に糸は、カシャーンと音を立てて地面に落ちた。見ると小さなお爺さんが焚火をしていた。

このご先祖、シュウテイ先生と言う。電気がなかったころは、こんな風に人間の暮らし以外の灯りも見えたのだ。

東北大震災があった時、私の住んでいる地区でも電気を節約しましょうと言うことになったので、私はしばらくの間、夜はろうそくの明かりだけで暮らしてみた。シュウテイ先生の時代と違って、外には街灯がともっているし、ご近所の灯りが漏れてくるしで、我が家が電気をつけなくても、真っ暗になることはなかった。ろうそくの明かりで見ようとすると、対象はおぼろでよく見えない。そのかわり周囲の闇がくっきりする。何だか闇が明るいのだ。最初は気のせいかと思ったけれど、一週間くらい、ろうそく生活を続けるうちに、ますますはっきり感じるようになった。闇は闇ではないのだと。自分は子供の頃、闇の中にとりどりの光の粒を見ていた。闇は闇ではない。これをよく心得ておかなくては。

ろうそくしかなかった時代、人の目は、今の自分とは全く違う見え方をしていたのだろう。だからシュウテイ先生は、ちょっと不思議な出来事に出くわしたのだ。闇の中から、こちらを見つめているスピリットたち。彼らの世界がきっと今よりも身近だったのだ。

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