ザムザ
ある朝、不穏な夢から覚めると、私の指は毒虫になっていた。指はどんどん悪化して、どう見てもこれは毒虫だというところまで行った。どす黒くはれ上がって熱を持ち、アカギレはシマ模様になり、皮膚は硬化してギブスのようになり、私は指を曲げることも、伸ばすこともできなくなってしまった。このまま骨まで腐ってボトッと落ちるんじゃないかとさえ思った。いっそボトリと落ちて、毒虫のように這いずって、どこかへ行ってくれないか?そんな幻想まで抱いた。なぜというに、ビラン・ギランは不眠不休。だから私に逃げ場はない。
この記事へのコメントはありません。